これぞ市場経済の大審官です。経済活動の判定者、審決者。でも、こう言うとドストエフスキー的世界がイメージされて、市場経済の身軽さとそぐわない面もないではない。では、交通違反(切符)をつぎつぎに機械的にさばいて判決を出す交通裁判所のイメージのほうがよいかもしれません。この機能については次項「有効需要の原理」を見てください。まず「有効」の意味が問題です。何の効果があるということか。売手がおカネを手に入れるのに効果がある、という意味です。つまり、売手(供給者)が売りに出しているものを買ってもらえるというのが、意味内容です。では、なぜ「有効」かどうかが、問題か。それは、こうです。需要とは、「欲しい。必要としている」という状況、態度のことですね。
現代はちょうどインターナショナリゼーションからグローバリゼーションへの移行期にあるといえます。経済の世界、とりわけ自由主義圏内の活動は国境を越え行き来するようになりました。その限りでは、企業経営者は単に自国のことのみにとらわれた発想で経営するだけではすまなくなりはじめました。グローバリゼーションの始まりです。しかし、だからといってまったくのボーダーレス社会が到来したかというと、必ずしもそうではありません。国を超えて経済活動をするには国内でするほど簡単ではありません。自分の国では当然のことがまったく通らなかったり、時には地元業界との不和さえ生じます。国が違えば文化も制度も違うからです。グローバリゼーションの時代とはいえ、現実の世界はあくまで国と国との交わりのなかで成り立っています。インターナショナリゼーションからグローバリゼーションへの移行期というのは、「どの国の企業でも気のきいたところならみんな、国内だけでなく世界を相手に商売している。にもかかわらず、実際に商売をしてみると、国の壁にぶちあたる」といった状況です。国と国が矢面にたたされる貿易摩擦とか市場開放要求などはこうした移行期のあだ花であり、グローバリゼーションへの移行が完了すればなくなる問題といった見方も可能です。
経営不振会社に対する債権の価値(回収可能額)をいくらと評価するかは難しい問題だが、再生手続においては再生計画で再生債権者に対する弁済額が確定されるので、その一部を株式に転換すれば(確定弁済額の支払いに代えて株式を割り当てれば)、この問題は解消される。検査役の調査という時間とコストはかかるものの、DES自体は可能である。株式に転換した後、その株式が短期間の後に流通しはじめることが、DESを普及させるために必要不可欠である。日本ではそのような株式のセカンダリーマーケットがまだまだ整備されていない。そうしたマーケットを誕生させるためには更生会社、再生会社の再建が早期に完了する必要がある。アメリカのチャプターイレブンでは手続の終結まで二年から三年程度と言われており、日本の再建型倒産手続でも手続のスピードアップが求められる。この点再生手続は優れており、申立てから認可まで半年程度、監督委員が選任されている場合は手続が終結するのは認可から三年なので、比較的短期間での終結が見込まれる。
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