生産地が中国。必要な量を適時QRシステムでフォローすることはむずかしい。欠品が多いのもそのためだ。とくに売れ筋が集中するので追加フォローの体制が整ってない限り機会ロスが多い。素材から企画・開発し、オリジナル・商品を創り出すには素材メーカー、紡績、織布、ニッター、縫製工場まで垂直的なネットワークシステム(サプライチェーンマネジメント)の有効な機能化が必要である。さらに問題なのは客層の拡大だろう。衣料需要の最も旺盛な層は女性層とくに三〇代の働く団塊ジュニア層である。そのように女性・子供のファッションを広げることも課題だ。そしてなによりも単品扱いからトータルファッションを目指して商品幅を広げること。それには店舗大型化が必要である。もはやパーツを売っている時代ではなく、ライフスタイルを売る時代だ。
最近のサンエーインターナショナルの業績からもわかるように売上高は二〇〇一年八月期で七三一億円(対前年比八・八%増)、経常利益は四六億円。同社の特徴は各ブランド毎に責任者であるグループ長がいることだ。グループ長が事業部毎の責任者なのである。商品企画、商品投入量、追加生産、店舗イメージの構築まで権限が与えられている。これは顧客の要望に臨機応変に対応できるためだ。ところで卸不況の中で着実に業績を伸しているのが「ナチュラルビューティベーシック」(NBB)やフリースというSPAブランドである。これらSPA事業部門はサンエー全売上の中で一六%(二〇〇〇年八月期)。しかしシェアは年々上昇している。ちょうどその点、ワールドに似たところがある。
アメリカ人たちは、一度機能の恩恵に浴すると、その恩恵をどんなことがあっても手放さない。そればかりか、その機能をほかの衣類にも転用する。英国人にはない発想だ。ワイシャツに胸ポケットがついたのも、そのためである。大戦後スリーピースが廃れツーピースになり、ポケットが不足したため、シャツにまで胸ポケットをつけてしまったのだ。フィールドジャケットは、大戦後そのままフィッシングジャケットに化けてしまった。アメリカでカジュアルな衣類が発達しだのは、彼らがリゾートライフや、アウトドアライフのカジュアルな楽しみ方をもともと知っていたためと、楽しむべき場所と人□が多かったためである。裕福な階層も、そうでない階層もそれなりに楽しむ。そこにカジュアルウェアの多様な必要性が求められ、細分化につながったのだ。
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